2009年12月30日(水)「しんぶん赤旗」
普天間滑走路を改修
固定翼機、一時 嘉手納へ
米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)の滑走路の補修工事が来年1月10日から約3カ月間の予定で行われます。同県名護市辺野古への「移設」が遅れているためとも指摘されています。しかしそれは、「移設」の本当の狙いが、老朽化して使い勝手が悪く、危険も多い普天間基地に代え、最新鋭の基地を建設するところにあることを示すものです。
在沖縄米海兵隊の発表によると、工事の内容は、滑走路に付着したゴムタイヤの除去、コンクリート部の修繕・取り換え、再塗装など。「時間の経過と日常的な使用によって生じた滑走路の劣化のため」に行うもので、「普天間基地での将来の活動の安全性を確保するために重要」などとしています。
工事期間中、ヘリコプターは普天間基地で活動を続けますが、KC130空中給油機など同基地配備の固定翼機は4月ごろまで、米空軍嘉手納基地(同県沖縄市、嘉手納町、北谷町)に移駐します。
在沖縄海兵隊は「固定翼機の一時移駐は、普天間基地の航空活動を嘉手納基地に統合する可能性を示唆するものではない」としています。しかし、嘉手納基地周辺の自治体や住民は「騒音被害が一層増大する」と一斉に反発し、矛盾が噴出しています。
問題の解決には、普天間基地の無条件撤去しかないことを改めて裏付けています。