2009年12月27日(日)「しんぶん赤旗」
米軍住宅
用地買収に199億円
岩国への空母艦載機移転
25日に閣議決定された2010年度予算案の軍事費のうち、厚木基地(神奈川県)から岩国基地(山口県)への米空母艦載機移駐経費で、岩国市の愛宕山地域を「米軍再編関連施設用地」として買い取り、米軍住宅とすることを狙った経費199億円が初めて計上されました。周辺住民は強く反発しています。
予算案は、艦載機移駐費用として前年度比約5倍の270億円を計上。また、2014年を期限とする艦載機移駐経費のうち、「飛行場施設の所要経費見込みは総額1500億円程度」との総額を見積もりました。
愛宕山地域では、岩国基地の滑走路を沖合に移動するための土砂を削った跡地の開発計画が破たん。これに目をつけた自公政権が、艦載機移駐受け入れの取引材料として、同地域を買い取り、米軍住宅とする計画を進めていました。これに対して周辺住民は愛宕山の米軍住宅化に反対。地元の民主党議員も含めた超党派の運動になっていました。
「住民投票を力にする会」は26日、予算案について「艦載機部隊等の移駐反対の民意と今夏の総選挙に現れた新政権への期待を裏切るもの」だとする抗議文を鳩山由紀夫首相に提出しました。