2009年12月26日(土)「しんぶん赤旗」
希望を落胆に変えさせるな
障害者団体声明
25日に閣議決定された2010年度政府予算案の障害者福祉利用者負担軽減策に、障害者団体から「不十分だ」と指摘する声明が相次いで出されました。
障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会は、低所得者の負担無料化が求められたのに「自立支援医療」が対象外にされ、障害児の利用料問題や配偶者の収入認定などに問題があり「新政権への期待を裏切るもの」だと指摘。今後の国会審議で真に障害者の自立を支援する制度に向けた検討を強く求めています。
日本障害者協議会は「『障害は自己責任である』とする考え方の転換が図られていないとみるしかない」との見解を出しました。
小規模作業所などの全国組織「きょうされん」は、厚労省が低所得者の負担無料化に300億円必要としていたのに110億円に引き下げたことなどを批判。「関係者の希望を落胆に転化させてはならない」と訴えています。
障害者自立支援法訴訟団は、「応能負担への政策変更という政府方針からみて不完全、民主党のマニフェストの趣旨にも反する」と首相あてに改善の申し入れを行いました。