2009年12月25日(金)「しんぶん赤旗」
児童扶養手当
父子家庭に拡大
生保の母子加算は継続
鳩山内閣は2010年度当初予算で、母子家庭のみを対象としていた児童扶養手当の支給を父子家庭にも拡大することを決めました。23日の厚生労働、財務両相の折衝で合意しました。厚労省は当初100億円を要求していましたが、50億円の計上にとどまり、施行は来年8月から。4カ月ごとに前月分までが支給されるため、最初の支給は来年12月となります。実施には児童扶養手当法の改正が必要です。
今年3月末で全廃され、政権交代に伴い12月から復活した生活保護の母子加算(以前から父子家庭も対象)も、来年度の継続が決まりました。
児童扶養手当は子ども1人の場合、年収おおむね365万円未満の母子家庭に、所得に応じて最高で月4万2千円が支給されてきました。同じひとり親家庭でも父子家庭は、どんなに収入が低くても支給の対象外でした。
前政権のもとでは厚労省は「平均年収が父子家庭は母子家庭より高く、手当は必要ない」との立場に固執していました。これに対し昨年夏、当事者の父親らが全国から上京し、「父子・母子の区別なく、ひとり親家庭の子どもに等しく支援を」と政府に要請。今年11月には父子家庭への公的支援の拡充を求める全国父子家庭支援団体連絡会が結成されるなど、運動が高まっていました。
日本共産党は早くから佐々木憲昭衆院議員や山下芳生参院議員らが、国会で父子家庭への児童扶養手当支給を要求。総選挙政策にも掲げていました。