2009年12月19日(土)「しんぶん赤旗」
子育て総合対策を
少子化シンポ高橋議員出席
「子育て支援・少子化への政策対応」をテーマに各政党の政策担当者と研究者が討論するシンポジウムが18日、都内で開かれ、日本共産党から高橋ちづ子衆院議員が出席しました。主催は日本学術会議の社会学委員会少子高齢社会分科会。
高橋議員は、働くルールの国際基準であるILOの183の条約のうち日本が批准しているのは41にとどまることや、育児休業などの制度の利用率が諸外国に比べ低いこと、政府の施策によって、子どもの貧困率がかえって高まる唯一の国であることなど、日本社会が抱える課題を国際的な視点から解明。「すべての子どもの権利が保障され、安心して子育てできる社会へ総合的対策を進める」という日本共産党の政策的立場を詳しく紹介しました。
また、保育所の最低基準緩和や運営費の一般財源化、保育制度改悪の動きを批判し、「子どもの最善の利益を保障するため、国のナショナルミニマムは崩さず拡充すべきだ」と主張。会場から「最低基準の問題が心配だ。高橋議員だけが触れたが他党はどう考えているのか」と質問が出るなど注目されました。
子ども手当の所得制限に話が及ぶなか、高橋議員は「子どもの育ちを社会が支えるという意味で、所得制限なしという考え方は間違っていない」と述べたうえで、財源とされる扶養控除などの廃止については「子育て世帯にも負担増をもたらす」と反対を表明。「総合的対策や財源の有効活用という観点から、子ども手当は段階的な実施も検討すべきだ」と提案しました。