2009年12月10日(木)「しんぶん赤旗」
参院で請願15種類採択
先の臨時国会(4日閉会)では、衆院で採択された請願が1種類にとどまる異常事態となった一方、参院では15種類の請願が採択されました(別項)。保育や医療など国民の切実な要求と運動を反映したものです。
厚生労働関係では9種類を採択。細菌性髄膜炎ワクチンを公費で早期に定期接種化することを求める請願は、5%が命を落とす感染症から子どもを守るために親たちが要請してきた内容です。日本共産党の小池晃参院議員や高橋ちづ子衆院議員は国会で実現を訴えてきました。
希望するすべての子どもが保育所に入れるように、現行の公的保育制度を堅持し拡充することを求める請願も採択されました。
文教科学と厚生労働関係にまたがって、OECD(経済協力開発機構)諸国並みの医師数をめざした大幅な医学部定員増や医師研修制度の充実、それらに必要な予算措置をとることなどを求める請願が採択されました。勤務医不足を解消し医療崩壊を阻止するための関係者と国民の広範な運動が実りました。
外交分野では、女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める請願が採択されました。選択議定書は、条約違反の差別で被害を受けた女性(個人または集団)が国連女性差別撤廃委員会に対して直接通報できる制度を定めています。差別撤廃をめざす女性・団体が長年にわたって批准を要求し、日本共産党国会議員団が国会で繰り返し迫ってきました。
参院で採択された請願内容
○裁判所の人的・物的充実
○法務局、更生保護官署、入国管理官署及び少年院施設の増員
○女性差別撤廃条約選択議定書の批准
○女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准
○地域医療の再生を求める大幅な医学部定員増、医学部の教育体制拡充
○細菌性髄膜炎ワクチンの公費による定期接種化の早期実現
○社会保障制度改革
○現行保育制度に基づく保育施策の拡充
○細菌性髄膜炎から子どもたちを守るワクチンの早期定期接種化
○地域医療の再生を求めること
○現下の厳しい雇用・失業情勢を踏まえた労働行政の拡充・強化
○膵嚢胞(すいのうほう)線維症の治療環境を実現すること
○公共事業における公正な賃金・労働条件の確保等
○保育制度の維持と改善
○北方領土返還促進
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