2009年12月8日(火)「しんぶん赤旗」
与党3党
法制局長官答弁禁止の国会法改定案
通常国会冒頭に提出へ
民主、社民、国民新の与党3党は7日、国会内で幹事長・国対委員長会談を開き、小沢一郎民主党幹事長が主導する「国会改革」の第1弾として、国会での官僚答弁を禁止するなどの国会法改定案を来年1月召集の通常国会冒頭に提出する方向で一致しました。
小沢氏は同日の記者会見で、国会閉会中にも議会制度協議会を開いて与野党で協議し成案を得たいと述べつつ、「どうしてもまとまらないときは、最終的には多数決で決める以外ない」と発言しました。
同改定案は、民主党が11月16日の役員会で決定した「国会審議の活性化について」と題する5項目の方針にもとづくもの。同方針は(1)政府参考人制度の廃止(2)内閣法制局長官を「政府特別補佐人」から削除(3)委員会とは別に行政監視、国政調査のための「新たな場」の設置(4)質問通告の厳格化(5)大臣政務官の増員―を内容としています。これらは、国会の行政監視機能、国政調査機能を決定的に弱め、内閣法制局長官の答弁に縛られず、解釈改憲を歯止めなくすすめる危険があります。
国民新党は民主党の提案に同調。社民党は、内閣法制局長官答弁の禁止で「憲法解釈が変更されかねない」と難色を示してきましたが、民主党側が「新たな場」での官僚の発言も議事録に残す案を示したことを受け、今回の会談では、提出方針について「基本的には了解」としました。しかし、提出する法案の細部については、今後詰めていきたいとの姿勢を示しました。
小沢幹事長は当初、先の臨時国会での成立を目指していましたが、社民党が難色を示していたため、見送っていました。7日の会談では、「次期通常国会で成立を期したい」と述べました。
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