2009年12月7日(月)「しんぶん赤旗」
障害者自立支援法の廃止
実現へ運動さらに
障全協集会
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「障害者自立支援法廃止の公約をきちんと守らせよう」―。障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会(障全協)は6日、東京都新宿区の日本青年館で全国集会を開き、約250人が参加しました。
民主党を中心とする政権が誕生し、鳩山首相が10月、国会の所信表明で障害者自立支援法の「廃止」を公約。長妻厚労相も、障害者自立支援法廃止と当事者の参画のもとでの新法づくりを約束していました。
こうしたもとで開かれた全国集会で、吉本哲夫会長は「障害者の共同運動が政権交代と、政府の自立支援法廃止表明に実を結んだ歴史的な1年だった。実現はこれからの運動にかかっている」とあいさつしました。
白沢仁事務局長は報告のなかで、新政権が「公約実現の困難さを強調するようになっている」と指摘。障害者施策についても、緊急に求められるサービス利用料の応益負担の廃止やサービス事業者の収入源である報酬単価の引き上げ、障害者施設の経営悪化を招いている報酬の日割り単価の見直しなどで「先送り姿勢がみられる」と話しました。
白沢氏は「政権の前向きな面を具体化させ後ろ向きな面を改めさせる運動をすすめよう。障害者が生きるために必要不可欠な支援は原則無料にすることも求めよう」と呼びかけました。
自立支援法違憲訴訟の原告がたたかいの現状と課題について特別報告をしました。大阪の金沢ゆう子さんは「障害者は介護保険、医療制度とのかかわりも多い。自立支援法廃止へ動き出した流れを、福祉制度全体を見直すために第一歩にしたい」と決意を述べました。
二宮厚美神戸大学教授が「憲法を生かす!25条・9条の新福祉国家」と題し講演しました。
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