2009年12月3日(木)「しんぶん赤旗」
“社保庁職員の雇用守れ”
国公労連 座り込み
国公労連は2日、社会保険庁の廃止・民営化によって、公的年金の運営に対する責任を投げ捨て、職員を分限免職(解雇)にすることは許されないとして、厚労省前で3日間の座り込み行動を開始しました。150人が参加。
民営化してできる日本年金機構の設立が来年1月に迫るなか、いまだに500人以上が再就職未定となっており、分限免職となることが問題になっています。
「社保庁職員の雇用を守れ」と書かれた横断幕を手に座り込んだ労働者らを前に、川村好伸副委員長は、「年金問題の責任は、旧自公政権にあり、解決のためには、業務に精通した職員の能力を活用することこそ重要だ」と強調しました。
年金機構を不採用とされた社保庁職員は、「熟達した職員を生かしてほしい。年金の台帳には、まだ間違いがあり、民間に業務委託したら、さらに泥沼になる。年金機構設立は凍結してほしい」と発言しました。
職員の母親は、「息子は去年4月に就職し、希望をもって働いていた。再就職先に、非常勤や契約社員しか示されない。これが誠意ある対応といえるのか」と涙ながらに訴えました。
大木寿全労連副議長、三木陵一JMIU(全日本金属情報機器労組)書記長は、「公務員の雇用を守り、国民のための公共サービスをしっかり守ることこそ求められている」と指摘。自由法曹団の中川勝之弁護士は、「分限免職は、日弁連も労働法制や国家公務員法に反すると指摘している」と述べました。
「社保庁職員の雇用を守れ」「年金機構設立は凍結せよ」「年金記録問題は国の責任で解決せよ」と唱和しました。
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