2009年12月1日(火)「しんぶん赤旗」
後期医療廃止
13年4月に先送り
改革会議で厚労省示す
厚生労働省は、後期高齢者医療制度に代わる新たな制度について、2013年4月施行とするスケジュールを検討していることを明らかにしました。30日に開かれた同省の高齢者医療制度改革会議(座長・岩村正彦東大大学院教授)の初会合で示したものです。
制度創設までの同省のスケジュールによると、10年夏をめどに「中間とりまとめ」を行い、同年末に「最終とりまとめ」を提出。11年の通常国会に法案を出し、2年間の施行準備を経て13年4月施行としています。
長妻昭厚労相は、「4年後をめどに廃止すると同時に新しい制度に移行していくというスケジュール感でご議論を」とあいさつし、後期高齢者医療制度の廃止は4年後となることを言明しました。民主党は野党時代、日本共産党などとともに、ただちに現行制度を廃止し老人保健制度に戻す法案を提出し、参院で可決させていましたが、姿勢を後退させました。
出席委員からは、「(廃止までに)4年というが、できるだけ急ぐべきだ」(日本高齢・退職者団体連合)、「廃止は4年後か、早めたほうがいいか、十分な議論を」(日本労働組合総連合会)との声が上がりました。