2009年11月26日(木)「しんぶん赤旗」
雇用調整助成金 要件緩和へ
不況長期化受け政府
政府は25日、雇用情勢に対応するため政労使の代表が話し合う「雇用戦略対話」の初会合を首相官邸で開き、企業に雇用維持を促すため、従業員に支払う休業手当を国が補てんする「雇用調整助成金」に関し、12月に適用要件を緩和すると報告しました。労働組合、中小企業などが雇用維持のため要件緩和を求めていたもので、日本共産党は早期実施を主張してきました。
現在、助成金対象者は約199万人。うち8割弱は中小企業の労働者です。助成金は「最近3カ月の生産量、売上高が前年同期比5%以上減少」が要件ですが、不況の長期化を受け比較対象の時期を2年前の同時期にも広げる方向です。
雇用戦略対話は鳩山鳩山由紀夫首相と連合の古賀伸明会長、日本経団連の大橋洋治副会長らと労働分野の大学教授で構成。政府が10月に策定した緊急雇用対策を推進するため設置されました。会合では、「就職氷河期」再来が指摘される新卒者の就職状況について、永井和之中央大学学長らから聴取。政労使が求人増加に向けた取り組みを強化することなどを確認しました。
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