2009年11月23日(月)「しんぶん赤旗」
世界は脱プルサーマル
“原発に頼らず地域活性化を”
玄海町でシンポ
吉井議員が報告
佐賀県玄海町にある九電玄海原発3号機で日本初のプルサーマル発電が始動したことを受けて、「プルサーマル(原発)と私たちのくらし」と題したシンポジウム(主催・実行委員会)が22日、同町玄海町民会館で開かれました。隣の長崎県佐世保市など佐賀県内外から150人が熱心に耳を傾けました。
日本共産党の吉井英勝衆院議員が基調報告しました。総選挙で自公政治ノーと国民が審判を下して誕生した鳩山新政権が原子力政策では旧政権と変わらない原発推進の立場だと参加者に注意を喚起。世界の脱原発、脱プルサーマルの流れのなかで、日本政府の特異なプルトニウム利用政策が高速増殖炉もんじゅの事故などでいきづまっているとし、プルサーマル凍結の緊急性を強調しました。
また、太陽光発電など再生可能エネルギーの爆発的普及に力を注いで原発に頼らないエネルギー政策で、地域活性化と地元雇用を生み出す政策への転換を提案しました。
吉井議員もパネリストとなったシンポでは、3氏が発言しました。プロダイバーは、原発の原子炉を冷却した温排水が玄界灘に流されて海の生態系が変化していると報告。沖縄などでみられるニセクロナマコや熱帯魚が原発周辺に生息し始めていることに警告を発しました。
玄海町で木工業を営みながら、原発反対の運動を続ける男性は、「新政権になって原子力政策が変わると期待したが、がっかりした。吉井さんのいうように、原発に頼らず太陽光発電などに、政策のかじを切ってほしい」と発言しました。