2009年11月23日(月)「しんぶん赤旗」
米海兵隊グアム基地
娯楽施設に日本国民の税金
映画館・ボウリング場・プール…
アセス素案
米海軍省の「統合グアム計画室」(JGPO)が20日に公表した、沖縄からの米海兵隊「移転」などに関する環境影響評価(EIS)の素案で、日本政府の財政支出で建設される海兵隊施設の概要が初めて示されました。それによると、映画館、ボウリング場、フィットネスジム、プール、レストランといった娯楽関連施設が少なくとも8棟含まれています。
歴代自民党政権は1980年代以降、米軍「思いやり」予算で在日米軍基地内に豪華な娯楽施設を建設してきました。しかし、最近は国民の批判が高まり、「(レクリエーション・娯楽施設について)今後、新規の工事を控えるようにしたい」(麻生太郎外相=当時、2006年6月28日・参院外交防衛委員会)との立場を示していました。グアムで建設される娯楽施設は完全に新規です。
06年5月の日米合意では、日本政府は(1)海兵隊司令部庁舎(2)教場(研修施設)(3)単身兵用の兵舎(4)生活関連施設―に28億ドル(約2490億円)支出することになっています。今回の素案で示された施設の内訳は合計で180棟(表)、収容人数1万7160人となっており、グアム北西部の米海軍遠隔通信基地フィネガヤンへの建設が想定されています。
■日本側負担の施設建設数
司令部庁舎 106
基地管理施設 17
士官用施設 7
学校・児童館 9
生活関連施設 27
ロッジ 1
下士官兵舎など 13
※日本の金融機関などによる「融資」「出資」で建設