2009年11月22日(日)「しんぶん赤旗」
中小企業融資4兆円減
黒字の3大銀行グループ 昨年比
三菱UFJ、みずほ、三井住友の三大銀行(メガバンク)グループが中小企業向け貸し出しを1年間で4兆円余り減らしたことが、9月中間決算で分かりました。
各グループの中間決算資料によると、9月末時点の中小企業向け貸出残高は、1年前と比べて、みずほが1兆6276億円、三菱UFJが1兆4606億円、三井住友が9663億円のそれぞれ減少となりました。半年間でも、減少額は3グループ合わせて3兆8678億円にのぼります。
3グループそろって減らす中、減少が著しいのが、みずほグループです。2003年から6年間の減少額は、6兆8000億円余りにのぼります。中小企業貸出比率も5・8ポイント低下させています。「中小企業への資金供給は本来的役割」(みずほグループの塚本隆史社長)といいますが、実際には、貸し渋り・貸しはがしが続いており、銀行の役割を果たしていません。
中間決算では3グループとも黒字となりました。普通株の公募増資などによる資本増強も進めています。各行とも預金が貸し出しを大きく上回る「金余り状態」でもあり、貸し出しを増やす体力は十分にあります。
政府は銀行に対し、中小企業への貸し出し目標と計画を明確にさせて監視・監督を強化するなど実効ある対策を講じるべきです。
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