2009年11月21日(土)「しんぶん赤旗」
客室乗務員差別解決へ
賃金・昇格で協議合意 日航とCCU
日本航空の客室乗務員でつくる日本航空キャビンクルーユニオン(CCU、内田妙子委員長)は20日、組合員165人が賃金・昇格差別を受けた問題について、会社側と解決に向けた合意書を19日に取り交わしたと発表し、厚労省内で記者会見しました。
日本航空は2006年、日本エアシステム(JAS)と合併し、入社11年以上のJAS客室乗務員を日航の賃金体系2職級(低位)と3職級(高位)に振り分けた際、別労組のJAL労働組合(JALFIO)組合員は90%も3職級にしたのに対し、CCU組合員はわずか27%しか配置しませんでした。
東京都労働委員会は4日、日本航空の不当労働行為を認定し、全員とはならなかったものの差別是正と陳謝文の交付などを命令しました。
内田委員長は、「都労委命令の差別是正の仕方には不十分な点もあったので、会社に自主解決を申し入れた。会社は都労委命令の履行を約束し、今後とも誠意をもって話し合っていくと合意したので、再審査請求を行わないと判断した」と報告。
「日本航空は、命令の範囲だけでなく、これまでの違法行為を反省すべきだ。経営失敗と安全軽視の背景には、チェック機能を果たす組合敵視の労務対策があった。私たちは再建問題でも、輸送の安全を使命とし役割を果たすために、頑張りたい」と述べました。
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