2009年11月19日(木)「しんぶん赤旗」
国の責任を明記へ
肝炎基本法案で各派協議
全国で推計350万人いるといわれる肝炎感染者・患者が早期実施を訴えている肝炎対策基本法の制定に向けて、国会の全会派の代表が参加して法案を検討する各派協議会の準備会合が18日、国会内で開催されました。この日は会議のもち方について話し合い、19日に協議会を正式に開き、成案づくりの協議をおこなうことを決めました。
1日120人もの命が奪われているとされる肝炎被害。日本でこれほどの感染被害がでたのは、国の感染症対策、薬事政策、血液事業などの失敗によるものでした。
準備会合の席上では、民主党から、B型肝炎およびC型肝炎にかかわるウイルス感染について、「国の責めに帰すべき事由によりもたらされたものがある」と明記した法案(与党案)が提示されました。
一方、すでに今国会に提出されている自民・公明案には、付則に「肝硬変及び肝がんに関する施策の実施」の条項が盛り込まれています。
日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は、「両案を取り入れ、国の責任をはっきりさせ、肝硬変・肝がん対策を盛り込んで最大公約数の成案を得るべきだ」と表明しました。
三つの肝炎患者団体(薬害肝炎全国原告団、B型肝炎訴訟原告団、日本肝臓病患者団体協議会)は一日も早い支援法の成立を求めて院内集会や各党要請をくり広げてきました。