2009年11月15日(日)「しんぶん赤旗」
川辺川ダム中止・荒瀬ダム撤去を
熊本で「県民大集会」
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川辺川ダム計画の中止と荒瀬ダム撤去を実現させ、球磨川流域から八代海までの再生を目指す「県民大集会」が14日、熊本県八代市で開かれました。自治体議員や流域住民ら900人(主催者発表)が結集。参加者らは「建設中止を見届け、荒瀬ダム撤去を勝ち取るまでガンバロウ」とこぶしを突き上げました。
壇上には福島和敏八代市長や日本共産党、民主党、社民党の国会議員らが並び、共産党を代表して仁比聡平参院議員が連帯のあいさつ。仁比氏は▽ダムによらない治水対策を来年度予算に盛り込み実施する▽水没予定地だった五木村の再生に向けた新法制定――などを提言。「環境破壊から環境再生への挑戦が新しい政治に求められている。共産党は『建設的野党』として全力を尽くす」と述べ、大きな拍手を受けました。
流域住民を代表して、6氏がスピーチ。八代漁協の平田剛副組合長は、荒瀬ダムが原因で「ヘドロ干潟が広がっている」と告発。アサリなどで不漁が続いているとして、「豊かな海を返してほしい。漁師にダムはいらない」と力を込めました。
集会のまとめの報告で「川辺川を守る県民の会」の中島康代表は、「球磨川の治水と再生は、日本の地域社会再生のモデルケースになる」と強調。民主党連立政権に対し、川辺川ダム中止、荒瀬ダム撤去の「具体的な道筋を早くつけてほしい」と要望しました。
集会では「五木村から球磨川・八代海までの流域圏再生に向けて、心を一つにして進んでいく」とする集会宣言が採択されました。