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2009年11月15日(日)「しんぶん赤旗」

命につながる予算削るな

難病対策拡充は切実

東京 患者・家族ら集会


 日本難病・疾病団体協議会(JPA・伊藤たてお代表)は14日、「どんな病気になっても安心できる医療と社会保障をつくろう」と、全国患者・家族集会を東京都内で開きました。新政権が、難病対策の予算削減を進めようとしていることに批判や不安の声が相次ぎ、削減を許さず制度拡充に向けて力を合わせようと決意を固め合いました。


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(写真)集会に参加した難病患者の人たち=14日、東京都中央区

 難病の数は、5000から7000あるといわれており、多くが効果的な治療法がないままになっています。

 新政権は来年度予算の概算要求で、難治性疾患克服研究事業(難病研究)予算を100億円から75・5億円に減額しています。幅広く難病を研究するため、今年新設された「研究奨励分野」も1年限りで打ち切られかねない状況です。

 「研究奨励分野」の対象となっている難病に、手先や足先から筋力が徐々に低下していく進行性の疾患、遠位型ミオパチーがあります。患者(29)=東京都多摩市=は「完全に治らなくても、進行を遅らせることができればうれしい」と、同事業の継続を求めました。

 女性の患者(68)=東京都豊島区=は、せき髄小脳変性症の患者です。ダンスが大好きでしたが、15年ほど前に発症。以来、ろれつがまわらなくなり、車いす生活となりました。夫(68)は「発症の究明と一日も早い薬の開発を望みます」と、難病研究の充実を訴えました。

 間脳下垂体機能障害の患者でつくる下垂体患者の会の代表は、現行の高額療養費制度について「医療保険証を持っていても、自己負担が重く治療が受けられない人もいる」と指摘し、すべての難病患者が安心して治療を受けられる難病制度の実現を求めました。

 各党に難病対策を聞くコーナーでは、日本共産党から紙智子参院議員が発言しました。「命につながる予算を削ってはいけない」と、新政権の難病予算削減の動きを批判。日本共産党の難病政策を紹介し、「すべての難病患者が安心して暮らせる医療や福祉の体制を、国の責任で確立することに尽力したい」と決意を述べました。

 民主、公明両党からも国会議員が参加しました。



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