2009年11月13日(金)「しんぶん赤旗」
また辺野古 上陸演習
米軍 ハマサンゴ群落付近でも
沖縄
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ゴー。マリンブルーの海原にごう音とともに波頭を切り裂きながら接近、辺野古の浜に次々上陸する米軍の水陸両用戦車部隊。沖縄近海で日米共同演習が行われている12日、米海兵隊キャンプシュワブの浜は異様な雰囲気に包まれました。
迷彩色に塗られた戦車部隊がキャンプシュワブの戦車道路から姿を現し、辺野古の海に進水したのが午前9時すぎ。部隊はシュワブ沖の長島、平島を迂回(うかい)して、大浦湾の中瀬(なかびし)付近まで走行。旋回して午後2時すぎ、再上陸しました。
現場で上陸演習を監視した大西照雄ヘリ基地建設反対協議会代表委員は、「水陸両用戦車の移動・上陸訓練はこれまでは辺野古から宜野座村の潟原(かたばる)方面が多い。今回はいつもと違うコースだ。大浦湾の中瀬まで進入している」と指摘します。中瀬はハマサンゴ群落に近いサンゴ礁海域です。
辺野古の浜では別の海兵隊部隊が前日から野営。上陸演習にあわせるかのようにアンテナを立てて通信訓練を実施しました。
辺野古・大浦湾では9月に完全武装の海兵隊部隊が辺野古漁港で上陸訓練を、10月にはパラシュート降下訓練を強行。県民大会で2万人を超える県民が「新基地ノー」をつきつけた8日にも海兵隊が上陸演習を実施するなど軍事訓練が日常化しています。
大西さんは「新基地建設反対世論が高まり、日米間の外交問題の大きなテーマに発展している。辺野古に新基地はつくらせないとの声をさらに広げたい」と話しました。