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2009年11月12日(木)「しんぶん赤旗」

ドイツが扶養控除を拡大

首相が経済対策表明

税負担軽くしてこそ成長


 ドイツのメルケル首相は10日、連邦議会(下院)で所信表明演説を行い、経済危機の中でこそ大幅な減税で経済成長をはかることが必要だと強調、2010年にその手始めとして220億ユーロ(約3兆円)の減税実施を約束しました。

 同首相は経済危機からの回復の最初の兆しは見えるが、大部分の産業は危機以前の水準に戻っておらず、「経済危機は来年、本格化する」と現状を分析しました。その上で、国の借金は最終的には返済しなければならないが、いまは税の負担を軽くして、経済成長をすることこそが危機克服につながると強調しました。

 メルケル連立政権はすでに85億ユーロ規模の経済成長促進特別法案を準備中。その中でホテルなど宿泊施設利用への消費税の現行の19%から7%への引き下げや子ども1人当たりの扶養控除額拡大などを決めています。所得が少なく扶養控除拡大の利益を受けられない家族には児童手当が増額されます。

 同首相は10日の演説の中で、景気対策として、操業短縮実施時に賃金の目減り分の一部を補償する「操業短縮手当」も継続を約束しました。(片岡正明)


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