2009年11月12日(木)「しんぶん赤旗」
失業者2000人アンケート
3カ月以上失職63% 失業給付47%
政府・大企業 責任果たせ
全労連調べ
不当に職を奪われ、雇用保険は切れ、職も見つからない―。失業者が深刻な窮状にあることが、全労連が約2000人の失業者に行ったアンケートで改めて浮き彫りになりました。全労連は、「セーフティーネットの整備と同時に大企業に雇用責任を果たさせることが急務になっている」と指摘しています。全国のハローワーク前で実施し、10月末までに2028人から集めました。
失業の原因は、解雇や希望退職、倒産、「派遣切り」など有期契約の中途解除で合計40・4%にものぼっています。会社都合の離職を自己都合扱いにされた人も19・2%おり、企業の無法な姿勢が鮮明です。
失業期間は6カ月以上が38・3%と4割近くを占め、3カ月以上では62・9%にも達しています。非正規労働者の多くは失業給付の日数が90日(個別延長でも150日)にとどまるため、支給日数の延長は急務です。
しかも、失業給付を受けている人は47・4%と半数を下回っています。受給資格のない人などが16・4%もおり、支給対象を広げる必要性を示しています。
切実な要求としては、「再就職先の確保」が57%と最多。失業給付の延長、公的な就労の拡大、解雇防止などと続いています。
ハローワークへの要望では、求人の拡大とともに、土日などの窓口開設を求める声も上がっています。
回答者は、50歳以上が46%、40歳未満は34・7%。正社員が5割を超え、雇用破壊の広がりを示しています。
全労連の小田川義和事務局長の話 雇用情勢の厳しさが改めて浮き彫りになっており、雇用保険や雇用調整助成金の延長、公的就労確保など雇用対策が求められています。同時に、解雇・雇い止めをやめさせるなど大企業に雇用責任を果たさせ、雇用の維持、安定を求めることが急務になっています。
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