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2009年11月7日(土)「しんぶん赤旗」

核撤去 独外相、米国務長官に直接要求


 ドイツのウェスターウェレ外相は5日、ワシントンでクリントン米国務長官と会談し、ドイツ国内にある米国の核兵器撤去を強く求めました。ドイツには現在、西部ラインラントファルツ州ビュッヘルに約20発の戦術核兵器が配備されていると推定されています。

 ドイツ政府はシュレーダー政権時代の2005年に、北大西洋条約機構(NATO)の会議で核兵器撤去の検討を提起したことはありますが、米政府に直接要求したのは初めて。欧州ではベルギーなどでも国内からの核兵器撤去を求める動きが出ています。

 ベルリンからの報道によると、ウェスターウェレ外相はオバマ大統領の提唱する「核のない世界」へ向けての核軍縮政策を全面的に支持すると表明。次の10年が、この政策が言葉だけに終わる「軍拡の10年」となるか、実行される「軍縮の10年」となるかは、今後1年半で決まると強調しました。

 これに先立ち同外相は3日、ブリュッセルでNATOのラスムセン事務総長と会談し、米軍の核兵器撤去を求めていく考えを伝えました。また、9月の総選挙中には自由民主党(FDP)党首として「ドイツにある米国の核兵器の4年以内の撤去」を掲げました。

 キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との間で合意した連立政権の政策も「ドイツに残された核兵器の撤去をNATOや米国とともに実現していく」という項目を盛り込んでいます。



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