2009年11月7日(土)「しんぶん赤旗」
あす 沖縄県民大会
爆音限界 撤去早く
「新基地 県民の7割が反対」
8日に沖縄県宜野湾市で開かれる「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」(午後2時、宜野湾海浜公園屋外劇場と周辺広場)を前に、地元住民はどんな思いで迎えようとしているのか。宜野湾市と、名護市辺野古を歩きました。(竹原東吾、洞口昇幸)
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宜野湾市のど真ん中に居座る米海兵隊普天間基地を一望できる同市嘉数(かかず)。小型の米軍機が騒音をまき散らし、着陸するためか、低空を旋回していきます。
「テレビの画像はみだれるし、爆音は耳が痛くなるぐらいやかましい」。嘉数に暮らす男性(71)は、自宅上空を飛ぶヘリの爆音に耐えかねていました。「基地は早く撤去だ」
同市野嵩(のだけ)で買い物袋を提げて歩いていた女性(74)は、2歳半になる孫に爆音を聞かせないよう、そのつど耳をふさいできたといいます。「(孫は)ハイハイをするようになったころから、ぎこちないけど自分で耳を押さえるようになりました」。胸を圧迫するような振動と爆音を響かせてヘリが上空を飛来、会話が中断されます。
市役所近くの公園で、2人の幼児を遊ばせていた女性(27)=同市上原=は、「夜11時ごろに飛ばれると、寝ていた子どもが起きて泣きだします」とうんざりした様子。女性の知人の祖母は、爆音で“耳鳴り”がするようになりました。「基地はなくなってほしい」
一方、辺野古は打って変わって静か。エメラルドグリーンの海とヤドカリもたくさんいる白い砂浜の波打ち際で、3匹の子犬を遊ばせる人がいました。
新基地建設を許せば、1600メートル滑走路をつくるために辺野古の海の大部分が埋め立てられ、心地良い静寂も爆音をまき散らす米軍ヘリに破壊されることになります。
車で出かけようとしていた男性(70)は、「(辺野古に新基地は)つくれっこないですよ。県民の7割が反対なのだから、基地をつくってはいけない」と力を込めました。
新基地建設に反対し、抗議・監視のための座り込みを続けるヘリ基地反対協議会のテント村。10月で座り込みは2000日を超えました。
辺野古に住む男性は、「周りからもうやめろと言われたけど、そんな意見は振り払いました。新基地をつくるなんて大変迷惑だ。今の鳩山政権はあてにならないよ」と語気を強めました。
8日の県民大会について、沖縄県教職員組合の元委員長で、「普天間爆音訴訟団」副団長を務める石川元平さん(71)=宜野湾市愛知=は、「核も基地もない平和な沖縄の願いをかなえるまたとない機会です」と強調します。「辺野古はもとより、県内の移設は認められない。全国が(基地強化という)『沖縄化』されているいま、国内移設にもノーといわなければならない。それが子や孫に対するわれわれの“世代責任”です」
あす 国民大集会
志位委員長があいさつ
「不況打開・なくせ貧困、雇用確保、守ろう!いのちと暮らし」を掲げ、「新しい未来(あす)へ!11・8国民大集会」(実行委員会主催)が8日正午から東京・代々木公園で開かれます。
政党から日本共産党の志位和夫委員長があいさつすることが決まりました。
国民大集会は、国民の力で自公政権を退場させた新しい情勢のもと、切実な要求を実現し、国民生活の危機を打開しようと開かれます。
全労連の大黒作治議長が主催者あいさつ。反貧困ネットワークの宇都宮健児弁護士が連帯あいさつし、非正規労働者や中小業者らがたたかいの決意をリレー発言します。午後1時から3コースにわかれ、デモ行進をします。
共産党HPで掲載・中継
8日に開かれる「新しい未来へ! 国民大集会」(東京・代々木公園)、「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」(沖縄・宜野湾市)の報道は即日、日本共産党のホームページに掲載します。
東京の集会は動画で中継します。
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