2009年11月5日(木)「しんぶん赤旗」
日産、利益剰余金2.4兆円
一方で2万人削減計画進める
2万人削減計画を進めている日産自動車が9月末時点で、内部留保の一部である利益剰余金を2.4兆円ため込んでいることが分かりました。日産自動車が4日、発表した2009年度上期(4〜9月期)の連結決算で明らかになりました。雇用を維持する体力が十分にあることを改めて物語っています。
同決算によると、上期の売上高は前年同期比30.5%減の3兆3834億円。本業のもうけを示す営業利益は同50.5%減の949億円、純利益は92.9%減の90億円となりました。減収減益ながら、黒字を確保したことについて、主要な市場での新車買い替え補助金制度、中国での販売台数の増加と「日産リカバリー・プランの効果的な実行」が寄与したとしています。
「日産リカバリー・プラン」の柱のひとつが人員削減です。09年度中に世界のグループ従業員の1割弱に当たる2万人(うち国内1万2000人)を削減する計画です。従業員にしわ寄せする形で業績の回復を図るプランです。
一方、9月末時点での利益剰余金は2兆4231億円。3月末時点から約74億円増やしています。
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