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2009年11月5日(木)「しんぶん赤旗」

保育基準低下させるな

保護者・職員が国会要請


 「地方分権」の名による保育所最低基準の緩和、保育制度「改革」推進が問題となるなか、保護者、保育所職員、学童指導員など350人が4日、厚生労働や文部科学などの各省庁や保育団体、国会議員、日本共産党と社民党に要請しました。

 保育制度の解体を許さず保育の公的保障の拡充を求める大運動実行委員会がよびかけました。長妻昭厚労相が、保育所最低基準の都市部での緩和の方向を決定したと商業紙が報じるなかでの行動です。

 要請項目は、(1)現行保育制度に基づく保育施策拡充を求める国会請願署名の項目実現への尽力(2)国の責任で緊急保育所整備計画をたて財源措置を行い、認可保育所の増設で待機児童を解消させる(3)児童福祉施設最低基準の緩和反対、抜本的改善(4)保育制度「改革」の即時中止―などです。

 衆議院第1議員会館で行われた日本共産党への要請・懇談には、50人を超える人が参加しました。

 日本共産党を代表し、高橋ちづ子、宮本岳志両衆院議員、井上哲士参院議員が応対し、現行保育制度を守り拡充させていく決意をのべました。

 参加者が発言。「1歳児15人に対し保育士3人と、現行の最低基準より手厚い体制で保育をしているが、それでも手が足りない。最低基準を緩和すれば、保育が崩壊する」(民間保育所保育士)、「最低基準が緩和されれば保育士の数が減り、保育の質が下がる。安心して預け働けなくなる」(民間保育園保護者)などと話しました。

 厚労省への要請で、保育所最低基準にかんして担当者は、「子どもの健やかな育ちの保障という点で、厚労省としては廃止・見直しの方向は考えていない」とのべました。



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