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2009年11月4日(水)「しんぶん赤旗」

サービス残業急増

民間調査 大企業で1.3倍


 多くの企業で残業削減が叫ばれる中、大企業や正社員で「サービス残業」が急増している―。こんな実態が東レ経営研究所の調査リポートで明らかになりました。

 調査は、企業が回答する厚生労働省の毎月勤労統計と、労働者が回答する総務省の労働力調査との労働時間統計の差によって「サービス残業」時間を計算。

 毎月勤労統計によると、9月の残業時間は、月間9・2時間で前年同月から14・1%の減少となっています。

 ところが、東レ経営研究所のリポートによると、2009年の上半期には「サービス残業」が年換算で375時間(月31・3時間)にもなり、前の年から10・6%も増加しているとしています。

 とくに、「500人以上」の大企業で「サービス残業」の増加が著しく、2008年の月間21・2時間から2009年上半期には31・6%増の27・9時間と激しく上昇しています。

 リポートは、不況期に「サービス残業」が急増している理由として、上司に「仕事が減ってきているのだから、新しい仕事をとってこい。ただし、残業代は支払えない」と言われたなどの事例を紹介しています。

グラフ


 サービス残業 残業代を支払わないで所定時間外の労働をさせること。労働基準法に違反する違法行為です。

 日本共産党は「サービス残業」の根絶を求め、1967年から300回近く国会で追及。2001年に厚労省に「サービス残業」根絶の通達を出させるなど政治を動かしてきました。

 08年度に労働基準監督署の「サービス残業」是正指導によって払われた割増賃金だけで1553社、計約196億円にのぼります。



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