2009年10月29日(木)「しんぶん赤旗」
自公 悪政の反省なし
臨時国会 各党代表質問始まる
鳩山由紀夫首相の就任後初の所信表明演説に対する各党代表質問が28日、衆院本会議で始まりました。この日は、自民・公明両党の幹部らが質問に立ち、「再生」を口にしながら、自らのすすめた政治に反省のない質問を繰り返しました。
自民党の谷垣禎一総裁は、新政権には「経済成長戦略が欠けている」と非難。来年度予算編成作業で、財源ねん出が難航している点を指摘し、「自民党は消費税を含む税制抜本改革の道筋を先の通常国会で法制化した」と述べ、増税を迫りました。
首相は、「こんな財政にしたのは誰なのか」などと強調。「消費税増税を強いるためには、政治に対する信頼が回復されなければならない」などと答弁しました。
谷垣氏はさらに、沖縄における米軍新基地建設の強行や、インド洋での自衛隊の給油活動の続行を求める立場から、新政権の「緊密かつ対等な日米同盟」について、「一歩間違えば日米の信頼関係に亀裂が生じ、安全保障政策が立ち行かなくなる」などと主張しました。
首相は、新基地問題に関し、「普天間の移設問題に今まで10年以上結論を出さなかったのはどの政権か」とした上で、「真剣にとりくむ」と、所信表明演説と同じ答弁を繰り返しました。
自民党の西村康稔政調副会長は、新政権の経済財政運営のせいで、市場関係者の間では「鳩山不況」と言われ始めていると主張。最低賃金引き上げや製造業派遣の原則禁止などの政策を非難しました。
公明党の井上義久幹事長も「先の総選挙で示された民意を真摯(しんし)に受け止める」などと前置きしたものの、悪政の象徴である後期高齢者医療制度の延命を求めるなど根本的反省がない立場を示しました。
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