2009年10月28日(水)「しんぶん赤旗」
後期医療保険料10%増も
厚生労働省は、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度の保険料について、来年4月の改定で、2009年度に比べ全国平均で約10・4%増加するとの試算を26日、明らかにしました。09年度の保険料は全国平均で年額約6万2000円。約6448円の負担増となる計算です。
同制度は、高齢者人口の増加や医療費増で保険料が値上がりする仕組みで、2年に1度見直されます。実施主体の都道府県の広域連合は現在、保険料率改定の作業中です。
厚労省は、保険料の値上げを「一定程度抑制」するために、(1)各広域連合の財政収支の剰余金の全額を活用(2)国庫補助金の交付などを検討していると表明。各広域連合に対し、保険料試算を来月10日までに提出するよう求めました。その際、国庫補助金の額については、08、09両年度の保険料額の全額に2・6%をかけた額を前提に試算するよう求めています。
保険料値上げ分の国庫補助については、厚労省は来年度予算の概算要求では金額を入れない事項要求にとどめており、どこまで抑制できるかは未知数。このままでは、来年4月に保険料が引き上げられる見込みです。
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