2009年10月28日(水)「しんぶん赤旗」
米軍の本音は最新鋭基地
普天間「移設」 元首相側近が証言
“司令官に聞いた”
沖縄・米軍普天間基地の「移設」と名護市辺野古の新基地建設計画について、元首相側近は27日までに、米軍側の動機は、爆音や墜落などの基地被害軽減でなく、「最新鋭の基地がほしかったからだ」と証言しました。
匿名を条件に証言したのは、1990年代当時の首相側近の一人で、政府高官も務めた人物です。同氏は1970年代から自民党政府の意を受けて沖縄問題に関与。90年代には首相側近として政府と沖縄県のパイプ役を担いました。
1996年の普天間基地返還合意に深くかかわり、「海上ヘリポート」計画、新基地受け入れによる沖縄振興策を具体化した、とされています。
元側近は「米軍は、老朽化し旧式レーダーという陳腐化した普天間基地を手放し、最新鋭の軍事的技術のレベルアップした基地を望んでいた。これが海兵隊の本音だよ」と話しました。米軍の「近代化」願望は、普天間基地司令官から直接、耳にしたことだといいます。
米軍側が、レーダー機能などの最新化を最重点にし、滑走路については、ヘリコプター発着に必要最小限の広さを求めていた、と指摘。固定翼機が離発着可能な滑走路は日本側が求めたものであるとし、建設費をかけることが地元対策につながるからだと説明しました。
また、現在の2本のV字型滑走路計画の原型に、ベトナム戦争時代の米軍事産業の「青写真」があったことも明らかにしました。
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