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2009年10月24日(土)「しんぶん赤旗」

後期医療の廃止

厚労相、先送り明言

保険証は奪わず


 長妻昭厚生労働相は23日、75歳以上を対象とする後期高齢者医療制度について、「廃止して元に戻すのではなく、政権の第1期である4年以内に、そのまま新しい制度に移行していこうという考え方を今もっている」とのべ、廃止の先送りを明言しました。同日の民放番組で明らかにしたものです。

 長妻厚労相は、「まずは、いまの制度の問題点を解決し、その後に新しい制度に移行する」と言明し、75歳以上の人について、(1)保険料が払いきれずに滞納した人からの保険証とりあげ(2)人間ドックの助成打ち切り(3)長期入院すると診療報酬が減額され病院追い出しにつながる仕組み―については「是正する」と表明しました。来年4月の保険料値上げの回避などについては言及しませんでした。

 民主党は、マニフェスト(政権公約)で、現行制度に代わる新たな制度として、被用者保険と国民健康保険を統合し一元化する方向を打ち出していますが、これには異論が噴出。新制度創設自体が困難視されており、後期高齢者医療制度の廃止がずるずると先送りされる恐れがあります。

 日本共産党は、制度をただちに廃止し、老人保健制度に戻すことを求めています。



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