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2009年10月20日(火)「しんぶん赤旗」

葛飾ビラ弾圧 口頭弁論開いて

“まっとうな判断を”

荒川さんら 最高裁に申立書

大法廷回付求める


 葛飾ビラ配布弾圧事件で最高裁判所が当初、判決指定日にしていた19日、同事件をたたかう荒川庸生さんや弁護団、ビラ配布の自由を守る会は最高裁に、大法廷回付決定や口頭弁論の開催を求めて申立書を提出しました。


法学者76人のアピール署名も

 僧侶の荒川さんは2004年12月、日本共産党の「葛飾区議団だより」や区民アンケートなどを、区内マンションのドアポストに配布。「住居侵入容疑」で逮捕され、23日間も拘禁されたうえ起訴されました。

 06年8月、東京地裁は、「居住者とコンタクトを取る機会が事実上失われるのは不当」だとして無罪。ところが東京高裁は07年12月、一審判決をくつがえし有罪としました。

 最高裁第2小法廷は今月9日付で、判決期日を19日に指定したこと(9月28日付)を取り消す決定を行っていました。

 この日は口頭弁論を開いて十分に審理を尽くすことなどを求めた、法学者76人によるアピール署名も提出。申し立て後の記者会見で憲法学者の小沢隆一さんは、「市民社会の自由闊達(かったつ)な言論を守る運動は、力強い民主主義をつかむうえで極めて重要。法学者としてだまってはいられない事件だ」と強調しました。

 荒川氏は、「今日もし判決が強行されれば国民からの非難は免れなかっただろう。背景には市民の感覚、常識が働いたと思う。最終的にまっとうな判断を勝ち取りたい」と話しました。

 弁護団と守る会は申し立てに先立ち、22人が最高裁前で宣伝行動。「ビラを配っただけで罪に問われるなんて、そんな怖い世の中にしないでください」などと訴えました。


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