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2009年10月18日(日)「しんぶん赤旗」

核軍縮国際会合を前に

核兵器禁止条約提言を

広島対話でNGOなど要望


 核兵器廃絶にむけた提言をまとめている核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND、共同議長=川口順子元外相、エバンズ元豪外相)の広島会合開催(18〜20日)を前に、ICNND委員と日豪NGO・市民組織メンバーによる対話会合が17日、広島市内で開かれました。


 NGO側からは、広島会合での意見を集約し来年1月に出される予定の提言=報告について、世界的な核廃絶の流れに沿った、「意欲的なもの」にする要望が出されましたが、ICNND側は「理想だけでなく現実的なものに」(エバンズ共同議長)と応じるなど、双方の意見の隔たりが歴然と表れました。

 冒頭、秋葉忠利・広島市長、田上富久・長崎市長がそれぞれ発言。秋葉市長は、被爆地・広島で、「(核兵器廃絶にむけ)世界を先導する被爆者の心からの訴えに耳を傾けてください」と要望し、田上市長は、北東アジアを含む非核地帯創設や、核兵器先制不使用など具体案も提示し、「生きているうちに核兵器廃絶を願う被爆者の悲願実現のために、意欲的、具体的な未来を導く提言の作成を」と訴えました。

 NGOを代表して、レベッカ・ジョンソン英国アクロニム研究所所長は、包括的な核兵器禁止条約の実現を提言に盛り込むよう要望。ICNND日本NGO・市民連絡会の内藤雅義共同代表(日本反核法律家協会理事)は、一部マスコミが報じた提言草案内容が、核先制不使用の採用時期を大幅に遅らせるなど具体策が後退しているとして、「被爆者の願いとあまりにもかけ離れている。市民社会の意見を反映させたものに改めてほしい」と要望しました。

 これにたいしエバンズ氏は、「理想主義に燃えて(提言を)リストアップしても意味がない。実践に基づいたものにしなければいけない」とし、川口元外相は、報道内容について「コメントは差し控えたい」とのべるにとどまりました。



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