2009年10月14日(水)「しんぶん赤旗」
核弾頭25%減検討
英政府、核軍縮に呼応
英紙報道
【ロンドン=小玉純一】英国政府が、来年開かれる核兵器関連の国際会議を前にして、来年早々、核弾頭数を25%減らし、実戦配備可能な核弾頭を160から120にすることを検討していることが明らかになりました。英紙フィナンシャル・タイムズ12日付が報じました。
来年は3月にオバマ米大統領が主催する核兵器の安全保障についての会議、5月に核不拡散条約(NPT)再検討会議が開かれます。英政府の動きは、この二つの会議をにらんだもので、国際的核軍縮に向けた英国の決意を強調することが狙いといいます。
4月のオバマ米大統領のプラハ演説をきっかけに核兵器廃絶を求める国際的な世論が強まる中、英国政府も核軍縮に向けた動きを示し始めています。
9月に開かれた核軍縮・不拡散をテーマにした初の国連安全保障理事会首脳級特別会合で、ブラウン首相は、「国防に必要な最小限の能力だけを維持しながら、核潜水艦艦隊も削減するつもりだ」と発言。核兵器搭載可能な英国の潜水艦を2020年代半ばに更新する際、現在の4隻から3隻に減らすべきだという考えを示しました。
核兵器搭載可能な潜水艦の削減と核弾頭数の削減に直接の関連はありませんが、同紙は「核弾頭数の削減は軍縮の前進の基準となる」と指摘しています。
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