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2009年10月10日(土)「しんぶん赤旗」

プルサーマル凍結を

科学者会議 政府・民主に要請


 日本科学者会議のエネルギー・原子力問題研究委員会(委員長・野口邦和日本大学講師)は9日、各地の原発へのプルサーマル導入に反対する見解を発表し、資源エネルギー庁と民主党にたいして計画を凍結するよう申し入れました。

 同委員会は、プルサーマル技術の必要性と安全性について検討を重ねた結果、「プルトニウムという危険な放射性物質を大量に社会に流通させる一方、資源の有効活用のメリットは小さく、処分に困る劣悪なプルトニウムを大量に生み出すきわめて拙劣なプルトニウム利用技術だ」との結論に達したことを説明しました。

 そのうえで、「国は現在進行しているプルサーマル計画を凍結して、核燃料サイクル政策の抜本的検討を行い、改めて国民合意を形成すべきである」と申し入れました。

 対応した資源エネ庁の職員は、長官に伝えることを約束。民主党政策調査会の担当者は「プルサーマルについては、党内でもいろいろな意見がある」と述べたといいます。

 科学者会議は同日、政府の関係機関と主要政党にファクスで見解を送付しました。


 プルサーマル 原発の使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムを、ウランとの混合酸化物(MOX)燃料に加工して、一般の原発(軽水炉)で使う方式。電力業界は2015年度までに全国の原発16〜18基で実施するとして、玄海・伊方・浜岡原発などで導入を推進しています。ウラン燃料と比べて原発の危険要因が増大すると指摘されています。


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