2009年10月9日(金)「しんぶん赤旗」
エコナ「特保」失効
花王 消費者庁の措置受け
花王の特定保健用食品(特保)「エコナ クッキングオイル」に体内で発がん性物質に変わる可能性がある成分が含まれている問題で、消費者庁は8日、エコナとその関連製品の「特保」の表示許可を再審査すると発表しました。「特保」表示が認められた商品の再審査決定は初めてです。
これを受けて花王は同日、「特保」の許可取り下げ届を提出。エコナの「特保」指定が失効しました。
エコナは、体内で分解されると発がん性物質になる可能性のある「グリシドール脂肪酸エステル」が一般の食用油の10〜182倍も含まれていることが7月に明らかになりました。
主婦連合会など広範な消費者団体がエコナの「特保」の取り消し・販売停止を厚生労働省と食品安全委員会に求めていました。消費者の批判が強まる中、花王は申し入れの1週間後の9月16日にエコナの出荷停止・販売自粛に追い込まれていました。同時に、「エコナ クッキングオイル」を使ったはごろもフーズの「エコナ シーチキンL」などの関連製品も出荷停止になっています。
消費者庁の発足に伴い、9月1日から「特保」の許可権限が厚労省から同庁に移行したことで今回の再審査の措置が決められたものです。
なお花王は、問題の成分を一般食用油の水準まで軽減させた新製品を新たに「特保」として申請するとしています。
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