2009年10月8日(木)「しんぶん赤旗」
筋を貫く共産党
新基地反対の中心的力に
米軍再編問題 たたかいが動かしている
赤嶺衆院議員に聞く
在日米軍再編をめぐる情勢や、国民・沖縄県民の願いである米軍基地撤去のための日本共産党の役割について、赤嶺政賢衆院議員に聞きました。(聞き手・洞口昇幸)
鳩山新政権は、在日米軍再編の見直しや、普天間基地(沖縄県宜野湾市)に代わる名護市辺野古沿岸部への新基地建設計画について協議する意向を米側に示しました。
基地問題を日米間の外交の場に乗せたのは大きい。沖縄県民は、自分たちのたたかいが政治を動かしていることを実感し、新政権の動向を注視するだけではなく、さらに前進させようとしています。
即時撤去こそ
日米両政府による1996年のSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)合意など、県内の「基地たらい回し」路線が決められたあとの13年間、日米両政府が何度も新基地建設計画を変更しながら、建設できなかったのはなぜか。「新基地建設そのものが許されない」という県民の積年の思いを、新政権や米国は読み間違えないことです。
沖縄には、米軍が戦争の真っただ中から基地をつくり始め、銃剣とブルドーザーで土地を強奪し、60年以上も基地や米兵犯罪に苦しんできた歴史があります。今も沖縄本島の面積の約20%を米軍基地が占拠しています。「基地たらい回し」では失敗するというのが13年間の教訓です。
日米安保条約があるかぎり、基地の苦しみはなくならない。普天間基地の閉鎖と即時撤去という立場に明確に立たなければ、解決の道はありません。
一致点で共闘
この立場でたたかいを展開してきたのが日本共産党です。現地に入り、名護市民投票の勝利をはじめ、調査や懇談を重ね、住民と一体になって新基地建設反対の運動をつくってきました。県議会や国会で沖縄の基地問題を繰り返し取り上げて論戦し、昨年の県議選では党県議が5人に増え、県議会で新基地建設反対の決議を可決した中心的な力になりました。
新政権は、市民投票で示された民意にしたがって「基地たらい回し」の日米合意を見直し、決別すべきです。県内移設反対の一致点を大事にして、声を広げるたたかいが重要となってきます。
沖縄県は来年、参議院選挙とともに、名護市長選挙、沖縄市長選挙、県知事選挙、沖縄いっせい選挙をむかえます。
日本共産党を排除しようとする動きがありますが、一部の党を排除する党略的、政治的な枠組みではなく、県政への要求や政策で一致する勢力の共闘でなければ、沖縄県民・国民の声を実現する政治はできません。