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2009年10月4日(日)「しんぶん赤旗」

米の核 4年以内に撤去

ドイツ外相候補が主張

ベルギー議会も書簡


 【ベルリン=片岡正明】「核兵器のない世界」への機運が高まる中で、欧州で米軍核兵器撤去の要求が強まっています。ドイツの次期外相有力候補、ウェスターウェレ自由民主党(FDP)党首は9月24日、同国内にある米国の核兵器の「4年以内の撤去」を要求。ベルギーの議会も9月中旬に米戦術核兵器の撤去を求める書簡を米国に送付しました。

 ウェスターウェレ氏は、国連安保理が「核兵器のない世界」をめざした諸条件づくりを盛り込んだ決議を採択した際、「軍縮と平和政策の新たな章への機会が来た」とこれを歓迎、オバマ米大統領が呼び掛けた「核兵器のない世界」の実現が近づいたと強調しました。

 その上で、ドイツ新政権はこの新たな軍縮に協力しなければならないとし、「ドイツ領内にある米国の核兵器を次期政権の任期中の4年以内に撤去」すべきだと強調しました。

 同国内にある戦術核兵器は「冷戦の遺物」であり、ドイツの安全保障にはつながらないとしています。また、核兵器を撤去させることで「ドイツが核軍縮に大きく貢献できる」と語りました。

 ドイツの自民党はプラハでのオバマ大統領演説後、ドイツ国内からの核兵器撤去を要求していますが、4年以内の撤去と期限を区切った要求は初めてです。

 ドイツでは連立政権の場合、与党第2党が外相に就任する慣習があり、ウェスターウェレ氏の外相就任はほぼ確実とみられています。

 同氏は、週刊紙ツァイト最新号(9月30日発売)でも核軍縮問題を取り上げ、核兵器保有国が「核兵器のない世界」へ向けた義務を果たすことが重要だと言明。一方で、核不拡散条約(NPT)のもとでの核査察体制強化が核軍縮へのカギを握ると述べました。

 ドイツでは、与党のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)を除く4党が、米国への対応で差はありますが、ドイツ国内からの核兵器撤去を要求しています。



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