2009年10月3日(土)「しんぶん赤旗」
懲戒免職取り消し求める
群馬県警 裏金抗議の元警部補
前橋地裁
元群馬県警警部補の大河原宗平さん(56)が県と国に対し懲戒免職処分取り消しと損害賠償を求める裁判の証人尋問が2日、前橋地裁で開かれました。大河原氏と県警の伊藤孝順警視が証言しました。
大河原氏は県警の裏金づくりへの協力に抗議したため県警本部の監視下におかれました。2004年2月、伊藤警視らが車の差し押さえに訪れた際に監視を逃れるため車につけた偽装ナンバープレートを外そうとしたところ、公務執行妨害などの容疑で現行犯逮捕、翌3月に懲戒免職となりました。
裁判で大河原氏は伊藤警視に体当たりしたことが公務執行妨害の理由の一つとされていることについて「全く事実と違う」と主張。地検が嫌疑のあることを前提として起訴猶予処分としたことや県警が公務執行妨害事件などを理由とする懲戒免職処分を記者発表しマスコミが報道したことで家族や知人など人間関係がずたずたになったと訴えました。伊藤氏は「体当たりを受けた」と主張しました。
報告集会で大河原氏は「裏金問題を追及し正しく税金を使ってほしいという思いがこういう事件になった。いい判決をもらい仲間とまた仕事がしたい」と支援を訴えました。支援者による「大河原宗平さんを支える会」(原田喬会長)が結成されました。
次回は11月13日。体当たりを目撃したとされる警部や取り調べに当たった警視、記者会見を担当した監察室長(いずれも当時)の証人尋問が行われます。