将棋新人王戦決勝３番勝負

広瀬五段が先勝

　第４０期将棋新人王戦（しんぶん赤旗主催）決勝３番勝負第１局は２日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、午後７時７分、後手の広瀬章人（あきひと）五段（２２）が中村太地四段（２１）に１９４手で勝ちました。

　第２局は１３日、同所で行われます。

　午前１０時、立会人の塚田泰明九段（第１７期新人王）、奥原紀晴赤旗編集局長らが見守るなか対局開始。両者の息が合って、ともに玉を堅固な穴熊囲いに収める相穴熊の駒組となりました。

　午前１１時４５分、先手中村四段が▲２四歩と仕掛けてたたかい開始。この後、角交換から局面が大きく動き、先手は銀得の成果を上げました。しかし、一見大きく見えた駒得も、後手が飛車を成り込んでと金を作った時点で、控室では「難しい形勢」という評価。

　以後、お互いに穴熊の堅陣を崩し合う大熱戦が延々と続きました。一時は控室で「先手勝ち」の結論が出されましたが、１２５手目の▲６七銀のあたりから「形勢不明」という展開となり、１９４手の長手数の接戦を広瀬五段が制しました。

　広瀬五段の話　相手玉が中段に出てきたときは自信がありませんでしたが△４七銀不成で勝ちになりました。

　中村四段の話　最後、△５九角をうっかりしていて、分からなくなりました。

先▲四段　中村太地

　△五段　広瀬章人

▲７六歩△３四歩▲２六歩△４四歩▲２五歩△３三角▲４八銀△４二飛▲６八玉△６二玉▲７八玉△７二玉▲５六歩△３二銀▲５八金右△８二玉▲７七角△４三銀▲５七銀△９二香▲８八玉△９一玉▲９八香△５四銀▲６六歩△８二銀▲９九玉△６四歩▲８八銀△６二飛▲６八金寄△７一金▲７九金△５一金▲７八金寄△６一金左▲３六歩△４五歩▲６八銀△７二金左▲３七桂△４二飛▲２四歩△同歩▲６五歩△４六歩▲３三角成△同桂▲３一角△４三飛▲４六歩△同飛▲５三角成△６五銀▲６四馬△４九飛成▲６五馬△４六角▲６六馬△３七角成▲２四飛△５八歩▲２一飛成△５九歩成▲６二歩△４一歩▲４五歩△６九と▲４一竜△６二金寄▲６三歩△同金▲３三馬△６七歩▲同銀△６一歩▲７五桂△６二金引▲６三銀△７九と▲同金△７二金打▲６二銀成△同歩▲６三歩△同歩▲５四金△４六馬▲６三桂成△６八銀▲同金△同馬▲７二成桂△同金▲６三金△同金▲７二金△７一桂▲同金△同銀▲同竜△８二金▲７二銀△同金▲同竜△８二金▲６三竜△７二金打▲６一竜△６六歩▲同馬△７四桂▲６四桂△７八銀▲同銀△同馬▲７九銀打△８九馬▲同玉△７八銀▲同玉△６六桂▲７七玉△７四桂▲６七銀△６九竜▲６八金△５九角▲７五歩△６八角成▲同銀△７八桂成▲７六玉△６八竜▲７二桂成△同金▲７四歩△７一金打▲７三歩成△８五銀▲６六玉△６一金▲７二と△同金▲５八金△５四歩▲４六角△６四歩▲６八金△同成桂▲同角△７五桂▲５八銀打△６五飛▲５七玉△６七桂成▲同銀△４八銀▲同玉△６七飛成▲５七銀△５八金▲３七玉△５七金▲７三桂△６八金▲４七桂△７三桂▲２一飛△８一桂▲３八金△５九角▲４八桂△５八金▲７一金△同金▲同飛成△８二銀▲７二歩△４六銀▲２六玉△７一銀▲同歩成△２一飛▲２四歩△７一飛▲６二金△４七銀不成▲２三歩成△２四歩▲２五銀△３八銀不成▲３四銀△４三桂（投了図）まで１９４手で広瀬五段の勝ち