2009年9月26日(土)「しんぶん赤旗」
保育・子育て予算増を
母親ら 厚労省などに要請
労働組合や女性団体、保育関係団体などがつくる「保育制度の解体を許さず保育の公的保障の拡充を求める大運動実行委員会」は25日、保育所整備による待機児童の解消や公的保育制度の堅持・拡充、保育・子育て予算大幅増額を求めて、厚労省、内閣府、民主党に要請し、宣伝しました。行動には、保護者、保育所職員ら85人が参加しました。
2人の娘の母親(35)=神奈川県相模原市=は、厚労省への要請に参加し、今月1歳になった次女が入所できず、急きょ年度末まで育児休業を伸ばしたことを話しました。マイクを握り、「安心して働けるよう保育所を増設し、そこで働く保育士も増やしてほしい」と訴えました。
1歳3カ月の娘と行動に来た東京都新宿区の母親(33)も、育休を延長しました。「どの保育所にも受け入れてもらえず、職場復帰できない。他の区も空いておらず、どうにも手を打つことができない」と窮状をのべました。
広島市の公立保育園の保育士は、定員を超えた入所が昼寝や遊びなど子どもの生活に影響を与えていることを報告。その一方で市が公立保育園民営化をすすめていることを批判し、「公的保育制度を守り、保育園増設を」と訴えました。
実方伸子全国保育団体連絡会事務局長は、民主党との懇談の模様を報告。政策調査会保育担当者が待機児童解消は認可保育所による解消が基本であり、子どもの権利をないがしろにしてはならない、既存の制度改革はしないとこたえたとのべました。現行保育制度に基づく保育施策拡充を求める国会請願署名と首相や大臣・国会議員への要請をすすめることをよびかけました。
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