2009年9月22日(火)「しんぶん赤旗」
核ない世界へ 国際署名協力訴え
世界の都市に原爆写真贈る
すでに22カ国101都市へ 市長から返書も
新婦人が全国で取り組み
世界の都市に原爆パネル写真を贈り、「核兵器のない世界を」国際署名への協力をよびかけるユニークな活動が注目されています。新日本婦人の会(新婦人)が、被爆の実相を世界に伝え、核兵器廃絶の世論を広げようととりくんでいます。これまでに22カ国101都市に贈り、「あなた方の活動を喜んで支持します」(ドイツの都市)などの返事も寄せられています。
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「返事が届いたことをみんなで喜んでいます」。こう話すのは、秋田市の姉妹都市ドイツ・バイエルン州パッサウ市に原爆パネルと国際署名用紙を贈った新婦人秋田支部の支部長・奈良由美子さん(59)。
同市のユルゲン・ドゥッパー市長からの手紙には、新婦人の活動への支持とともに「1945年8月に、多くの日本の人々の命と暮らしを奪った、恐ろしい破壊兵器のいっそうの拡散と使用に反対しています」とつづられていました。
佐賀県神埼市と友好関係にある韓国・慶尚北道の慶州市の担当者からは、新婦人神埼支部・支部長の原幸子さん(59)に「(慶州市では)核兵器廃絶の運動をしている団体はないので、私たちがとりくみます」と国際電話がかかってきました。
原さんは、国際署名への協力を慶州市によびかけるさい、核兵器廃絶への思いをつづった日本語の手紙を添えました。「核兵器の恐ろしさ、残虐さを一人でも多くの人に知っていただき、核兵器ノーの声を世界中からあげていただきたいと思います」と記しました。
佐賀県では、鳥栖市の姉妹都市ドイツのザクセン・アンハルト州ツァイツ市の代表団が来日したときに、新婦人鳥栖支部の鳥飼芙蓉子さん(72)らが、原爆パネルを手渡し、署名への協力を要請しました。
高知県の姉妹県フィリピン・ベンケット州に手紙を送り、州知事から「『核兵器のない世界を』の署名活動を頑張っていることに感激している。その活動を支持し、強力に応援します」との返信をもらった新婦人高知県本部。事務局次長の山崎きよさん(44)は「さっそく原爆写真と国際署名を送り、州の建物で展示してもらうようお願いしました。国内でも、県内各地で原爆展を企画しています」と話します。
国内自治体への要請に はずみ
新婦人平和部長・西川香子さんの話 自治体の姉妹都市に原爆パネル写真を贈り、国際署名への協力をよびかけるとりくみは、全国に草の根の組織をもつ新婦人ならではのとりくみです。各県本部や支部、要求別小組では、絵手紙やピースタペストリー、折り鶴イヤリングなど、平和グッズを一緒に贈るなど、多彩な行動をしています。
海外の姉妹都市への働きかけをきっかけに、国内の自治体への要請にもはずみがついています。私たちの要請で署名に協力する市長や自治体職員が増えています。姉妹都市に直接連絡をとる自治体や原爆写真を公費で購入し活用を約束する自治体もあります。公共施設で署名にとりくむ自治体も生まれています。
来年5月のNPT(核不拡散条約)再検討会議の成功にむけ、新婦人の国際署名の目標200万を達成するため、いっそうとりくみを広げていきます。
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