2009年9月18日(金)「しんぶん赤旗」
残業代支払い命令
「ちゃんこ若」 6人に2600万円
京都地裁
全国展開する飲食店「Chanko Dining 若(ちゃんこダイニングわか)」の京都四条店(京都市下京区)などで調理を担当していた元従業員ら6人が、同店を運営していた元フランチャイズ加盟店「ディバイスリレーションズ」に対して、未払い残業代など約3400万円の支払いを求めていた訴訟で、京都地裁(辻本利雄裁判長)は17日、同社に対して未払い残業分など約2600万円の支払いを命じる判決を下しました。
判決は、時間外・深夜労働手当てなどを含む総額賃金を提示していたとするディバイス社の主張を認めず、同社が一日8時間の所定労働時間を超える賃金を支払っていないと認定。同社による就業月報の改ざんについて、「元従業員の実労働時間を短くする悪質な行為」と指摘しました。
20代から30代の元従業員らが結成した全国一般京都地本京都一般合同労組ディバイス分会の分会長で、原告の岡本泰博さん(32)は、「裁判が始まり一年、心のなかは不安でいっぱいでしたが、今回の判決で自分たちは間違ったことをしていなかったと証明できたことが一番うれしい」と話しています。
「Chanko Dining 若」を経営する「ドリームアーク」社は、昨年10月末まで大相撲元横綱の花田勝氏が代表取締役会長を務めていました。昨年10月の提訴直前に、ドリーム社は京都四条店などを直営店化し、労組の結成を理由に元従業員を解雇。これに対して今年8月、京都府労委が、元従業員の採用と「不採用」以降の賃金支払いを求める命令を下しています。
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