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2009年9月18日(金)「しんぶん赤旗」

鳩山新政権 海外の反応

「政策変更は権利」 米国務長官


 【ワシントン=小林俊哉】クリントン米国務長官は16日、日本の鳩山新政権誕生について、「日米関係と日米同盟の強さはどんな政治的変化の中でも持ちこたえるだろうと自信を持っているが、もちろん新しい政策、新しいアプローチも出ることになるだろう」と述べ、新政権の政策をふまえて関係強化を図る考えを示しました。

 クリントン氏は、今回の政権交代を「50年にわたって自民党政権が続いたことを踏まえれば、それは変化であり、劇的なものだ」と指摘。すでに新政権と緊密な協議をすすめており、協議を通じて相互理解を図り、「新政権が持つ懸念も学び、ともに対応していきたい」と述べました。

 鳩山政権が海上自衛隊によるインド洋での給油活動の延長停止などを打ち出していることで、日米関係が「厳しい時代」になるのではないかとの質問には、「そうは見ていない」と主張。「どの政権も、(前政権の)政策を変更する権利を持っている。オバマ政権も前政権から政策を変更している」と指摘しました。


東アジア共同体へ協力

中国

 【北京=山田俊英】中国の温家宝首相は16日、日本の新政権発足にあたって鳩山由紀夫首相に祝電を送り、「双方がともに努力し、新たな歴史の出発点に立って戦略的互恵関係をさらに発展させるよう希望する」と伝えました。また、「中国と日本が相互信頼と協力を深めることは両国と両国人民の利益に合致する」として、今後も対日関係を重視する姿勢を示しました。

 楊潔篪(ようけつち)外相も同日、岡田克也外相に祝電を送りました。

 中国外務省の姜瑜(きょうゆ)副報道局長は17日の定例記者会見で、鳩山首相が主張する「東アジア共同体」の創設について、「日本を含む東アジア各国と協力の具体化に尽力し、目標に向かって前進したい」と述べ、積極的に協力する立場を明らかにしました。

 姜副局長は「共同体を創設し、協調による経済社会の持続可能な発展や恒久平和を促進することは東アジア協力の長期目標だ。東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓の共通認識でもある」と語りました。

期待と不安乗せて船出

中国各紙

 【北京=山田俊英】17日付の中国各紙は日本の新政権発足を大きく報じ、閣僚の顔ぶれや今後の課題を解説しました。中国共産党機関紙、人民日報は「鳩山内閣は日本の民衆の期待と不安を乗せて船出した」と伝えました。

 同紙は「最もはっきりした特徴は新しい政府機構を増設したことだ」として国家戦略局の設置に注目。「まず順調に予算を組めるかどうかで政権担当能力が試される」と指摘しました。

 外交では海上自衛隊によるインド洋での給油活動停止や日米核密約の調査など対米関係が「最初の試験になる」と解説しました。

 国際問題紙・環球時報は新閣僚を紹介し、岡田克也外相が以前から首相の靖国神社参拝に反対を表明していたことを評価。その一方、前原誠司・国土交通相が民主党代表当時、「中国の軍事的脅威」を公言したことを挙げ、「対中関係の火種」と懸念を示しました。



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