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2009年9月15日(火)「しんぶん赤旗」
知事は都民の審判に従え
吉田都議が転換迫る
新銀行東京 築地移転
日本共産党東京都議団の吉田信夫幹事長は14日の都議会本会議で代表質問し、7月の都議選で示された「新銀行東京・築地市場移転ノー」の都民の審判を受け止め、方向転換するよう石原慎太郎知事に迫りました。
吉田氏は、新銀行の4~6月決算で融資残高に占める不良債権比率が増大し、営業コストが再建計画の3割増になる見込みなど、さらなる経営悪化を示していると指摘。知事が「開業以来、初めて黒字」としたことについても、積み立てていた貸倒引当金が戻っただけにすぎないこと、新銀行の設立目的としてきた中小企業融資は全体の3分の1に減少したことを示し、「これでいったいどこが中小企業のための銀行というのか」と批判しました。預金者保護と中小企業の資金を保障しながら清算を進めることは可能と述べ具体的な方法を示した上、第三者による経営分析と処理方針検討の場を設けるよう提起しました。
吉田氏はまた、築地市場を東京ガス工場跡地(江東区豊洲)に移転させる計画について、「危険な有害物質に汚染された土地に、都民の食を預かる市場を移転することは許されない」と批判。土壌汚染の全情報を公開し、都民参加で汚染問題を考える場を設置するよう求めるとともに、市場の現在地再整備の検討をただちに開始すべきだと迫りました。
石原知事は都議選について、新銀行や市場移転など「限られた案件で審判が行われたとは考えない」「(新銀行の)清算の主張は乱暴」と居直りました。吉田氏が再質問で「都議選の世論調査では清算が7割を占めた。知事はいさぎよく都民の審判に従うべきだ」とただすと、知事は「(世論調査の)数値うんぬんによってこの大事な問題を決するつもりはない」と居直りました。
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