2009年9月14日(月)「しんぶん赤旗」
米原子力空母 出て行け
配備1年 抗議集会
“新政権は この声聞いて”
横須賀
神奈川県横須賀市の米海軍横須賀基地に原子力空母ジョージ・ワシントンが母港配備され、まもなく1周年となる13日、母港配備に抗議し「米原子力空母は出て行け!」と訴える集会が、同市ヴェルニー公園で開かれました。
県内外から1000人が参加し「国民・市民の声で政治が動く時代だ」「原子力空母をおしつけた自公政権も、容認した蒲谷亮一市長も退場させられました。いまこそ、声をあげ原子力空母配備の撤回と米軍再編をやめさせましょう」(決議文)との熱気に包まれました。
集会後、市街をデモ行進し「核密約を公表、廃棄し、核兵器持ち込みをやめさせましょう」と訴えました。デモを見た多くの市民が「新政権には密約をただし、核兵器のもちこみをやめさせてほしい」「これまでの政府は聞かなかった。新政権は国民の声を聞いてほしい」との声を寄せました。
集会では、全労連の小田川義和事務局長が主催者あいさつし、横須賀基地の原子力空母2隻体制など前線基地としての強化、核汚染の危険の増大を指摘。「核密約の確認、廃棄で核兵器廃絶の世界の流れを加速させよう」と訴えました。
「住民投票を成功させる会」の共同代表で横須賀市長選を候補者として奮闘した呉東正彦さんは「ジョージ・ワシントン配備は横須賀の放射能基地化の始まりだった」と述べ、1トンの放射性廃棄物がでたことや放射能修理施設ができたことを紹介。「政府に地位協定の改定、情報公開を求め、市に基地強化を許さないたたかいを進める」と決意を語りました。
日本共産党から井上哲士参院議員があいさつし、「原潜は最先端部隊として核ミサイル・トマホークを搭載し日本に持ち込んできたが、核『持ち込みはない』といった自公政権に審判が下った。新政権に核密約の公表、廃棄を求め、非核日本をつくろう」と呼びかけました。
■横須賀・原子力空母母港化の動き
2008年
9月25日 原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)配備
10月16日 超大型原潜オハイオが初入港
2009年
1月5日 GW原子炉の「メンテナンス」開始
3月19日 キーティング米太平洋軍司令官、横須賀に原子炉修理施設(「管理産業施設」=CIF)を設置したと米議会で証言
3月28日 GWの「メンテナンス」作業中に出た放射性廃棄物を搬出
6月10日 GWが最初の長期航海に出港
8月24日 原子力空母ニミッツが入港
29日 原潜オハイオが入港
30日 日本近海でニミッツとGWが共同演習
9月3日 GWが帰還、横須賀に入港