2009年9月9日(水)「しんぶん赤旗」
築地市場
移転中止求めて集会
業者・消費者ら 「現在地整備を」
築地市場(東京都中央区)を高濃度の有害物質で汚染された東京ガス工場跡地(江東区豊洲)に移転させる都の計画の中止を求める市民集会が8日、文京区で開かれ150人が参加しました。主催は築地市場の業者や労働組合、消費者団体などでつくる実行委員会。
さまざまな分野の人たちが豊洲移転反対をアピール。水産仲卸業者らでつくる「市場を考える会」の山崎治雄代表は「力を合わせて移転を阻止し、立派に現地で市場を再整備したい」、日本消費者連盟の富山洋子代表運営委員は「豊洲では途方もない汚染が確認された。食の安全と漁労文化を守るため築地市場を守ろう」と述べました。
三國英実広島大学名誉教授は「豊洲移転は市場を大手資本の大規模集配センターにするもので、多くの業者が廃業に追い込まれ、公的管理が後退する」、日本環境学会土壌汚染問題グループの坂巻幸雄グループ長は「都の土壌調査は科学的とは言えない、あまりにもお粗末な内容だ」と批判しました。
都議会の日本共産党、民主党、生活者ネット・みらい、自治市民の代表があいさつ。日本共産党都議団の清水ひで子副幹事長は「都議選・総選挙で築地市場移転反対の勢力が多数になった。都は移転の作業を中止すべきだ。豊洲移転を押し通す都の異常さを許さず、現地で再整備させるため頑張る」と表明しました。
集会は「いまこそ築地市場の存続と、真に国民・都民のための現在地整備を求めよう」とのアピールを採択しました。