2009年9月9日(水)「しんぶん赤旗」
辺野古漁港に米海兵隊
武装し上陸、住民怒る
沖縄
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沖縄県名護市の辺野古漁港の民間地を、銃を携行した米海兵隊員十数人の部隊が移動していくのを、新基地建設に反対して座り込んでいる住民らが目撃、「浜は米軍基地ではない」と怒りの声が広がっています。
米海兵隊員が漁港の浜に上陸したのは2日午前10時すぎ。漁港横のテント村で座り込んでいる住民らが沖合にボート3艇を確認。しばらくすると豊原側から隊員が浜を歩いて上陸。隊員らは銃を肩にかけ、潜水用足ひれを手に提げて漁港に接近しました。
座り込みをしているメンバーの一人、男性(35)が声をかけると、キャンプ・シュワブの所属であることを認めました。米兵はゼイゼイと息切れしながら「1時間ほど泳いだ。2週間ほど訓練する」と答えたといいます。
この男性は「米軍はフェンスで基地と民間地を遮断している。しかし、米軍は簡単に突破して軍事訓練をする。いったい、ここで日常生活をする県民の気持ちをなんだと思っているのか」と怒ります。
沖縄県平和委員会の大久保康裕事務局長は「強襲揚陸にともなう偵察活動の訓練ではないか」としたうえでこう指摘します。
「上陸作戦にさきがけて敵地を斥候、偵察する。ブルービーチ(金武町)ではよく見かけるが、辺野古で民間地にあがってきたのは初めてで、あまりに無神経だ。米軍は移動というが、訓練の一環による隊列は行軍にあたる。しかも銃を携行したフル装備は、住民に恐怖感を与え、SACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)合意で中止されているはずだ」
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