文字の大きさ : [] [] []

2009年9月1日(火)「しんぶん赤旗」

独与党、単独過半数割れ

3州議会選2州で 国政選挙の前哨戦


 連邦議会選挙(9月27日)まで1カ月を切ったドイツで30日、3州で議会選挙がおこなわれ、うち2州で中央政府のメルケル首相が率いる保守与党のキリスト教民主同盟(CDU)が単独での過半数議席を失い、政権交代の可能性が生まれています。国政レベルでCDUと連立を組む社会民主党(SPD)も、後退もしくは伸び悩み、二大政党に対する有権者の批判が明確になりました。

 選挙が実施されたのは旧西独地域のザールラント州(人口約103万人)と旧東独地域のテューリンゲン(人口約227万人)、ザクセン(人口約419万人)の2州。

 このうち、CDUが過半数議席を失ったのは、ザールラント、テューリンゲン両州。ザールラント州では前回2004年比13ポイント減の34・5%の得票率、テューリンゲン州では前回比11・8ポイント減の31・2%と大敗北を喫しました。ザクセン州ではCDUは40・2%の得票率で前回と同水準を維持しました。一方、SPDはザールラント州で前回比6・3ポイント減の24・5%に後退しました。

 貧困者や失業者の側に立ち社会的公正を掲げる左翼党は、ラフォンテーヌ共同議長が立候補したザールラント州で大きく躍進しました。得票率は前回比19ポイント増の21・3%でした。旧東独2州ではザクセン州で20・6%(前回23・6%)とやや後退しましたが、テューリンゲン州では27・4%(前回26・1%)に前進しました。

 3州議会選挙は、連邦議会選挙前哨戦として注目され、経済問題など国政が争点となりました。

 左翼党は声明で、有権者は、社会的公正を求める同党の政治転換の訴えを支持したと表明し、CDUの敗北は経済危機克服で国民が納得する政策をメルケル首相が持っていないことを示したと述べました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp