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2009年9月1日(火)「しんぶん赤旗」

主張

総選挙結果

日本政治を前に進める第一歩


 間違いなく8月30日は、日本の政治史に特筆される日となりました。戦後長きにわたって第1党の座を占めてきた自民党が総選挙で惨敗し、連立してきた公明党も大敗して、自公の政権がついに終わった日としてです。

 日本共産党は、長年にわたり自民党政治と一貫して対決し、今回の総選挙でも「自公政権を退場させよう」と訴えて奮闘してきました。その党として、今回の選挙結果を日本の政治を前に進める第一歩として、心から歓迎します。

日本共産党は善戦健闘

 日本共産党は、全国11ブロックの比例代表選挙で、前回を2万5000票近く上回る合計494万を超す得票を獲得し、9議席を維持しました。「自公政権ノー」の風が民主党に集中するという複雑な政治状況のもとで、日本共産党が得票を伸ばし、議席を維持したのは、善戦・健闘といっていい結果です。

 日本共産党は選挙戦で、小泉内閣以来の「構造改革」路線で雇用や社会保障を破壊し、国民から安心と希望を奪ってきた自公政権と正面から対決し、その悪政から国民の暮らしを守るために力を尽くしてきました。また、「財界中心」「日米軍事同盟中心」の自民党政治のゆがみを大本からただし、「ルールある経済社会」、「自主・自立の外交」を旗印にした、「国民が主人公」の日本をめざすことを主張してきました。このたたかいが、自公政権に終止符を打つうえで、大きな役割を果たしたことは疑いありません。

 自民党が第1党の座を失ったのは1955年の結党以来初めてです。自民党はすでに1党だけでは政権を維持できなくなり、この10年間は公明党の助けを借りてきましたが、いよいよ政権与党から転落することになりました。

 自公政権の退陣は国民の批判に追い詰められた結果ですが、その根本には、自民党の政治が統治能力を失ってしまった事態があります。「財界中心」と「日米軍事同盟中心」の政治は、国民の暮らしを壊しつづけ、日本経済をたちゆかないところまで追い込んでしまいました。その「軍事優先」の外交は世界で孤立を深めています。国民はこの政治に愛想を尽かしたのです。

 民主党は300議席を超す議席を得ましたが、それは「自公政権ノー」の風を集めたためで、国民が民主党の路線や政策を評価したためでないのは、選挙中の各種の世論調査結果などで明らかです。民主党にはもともと、自民党政治のゆがみを大本からただす立場がありません。

新しい激動の時代に

 日本共産党は今回の選挙で、民主党中心の政権ができたら、「良いものには協力、悪いものにはきっぱり反対。問題点はただす」、「建設的野党」として仕事をすると明らかにしてきました。この立場は自民党を支持してきた方を含め、広い共感が寄せられてきました。

 選挙結果を受けて日本の政治は新しい激動の局面に入ります。日本共産党の「建設的野党」としての役割がますます重要になります。

 同時に日本共産党は、自民党政治のゆがみの大本をただしていく仕事にも足を踏み出します。

 日本共産党は、歴史をさらに前進させるために、国民のみなさんとともに力を尽くしていきます。



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