2009年8月29日(土)「しんぶん赤旗」
失業率最悪 5.7%
自公政治が雇用を破壊
7月
求人は最低
自民・公明政治のもとで、雇用破壊が止まりません。政府が28日発表した7月の雇用統計によると、完全失業率は5・7%と前月比0・3ポイント上昇し、過去最悪となりました。有効求人倍率は0・42倍と過去最低を3カ月連続で更新しました。「人間らしく働けるルールを築く」(日本共産党の総選挙政策)ことが、総選挙(30日投票)の大きな争点となっています。
完全失業率は、「構造改革」の名で貧困と格差を広げた小泉自公政権のもとで記録した5・5%(2002年6、8月、03年4月)が、これまでの最高でした。麻生自公政権は、世界的な経済危機のなか、いち早く「景気底打ち」宣言をしたものの、雇用悪化は一段と進み、最悪記録を更新しました。
急激な雇用悪化の特徴は、自動車・電機など輸出大企業が「派遣社員切り」「下請けへの仕事切り」などで、収益の持ち直しを図ったことです。非正規社員の失職は政府調査でも23万人を超えました。これを容易にしたのが、財界の要望に応えた労働者派遣の「原則自由化」(1999年、日本共産党だけが反対)や、自民、公明などが強行した製造現場への労働者派遣の「解禁」(03年)でした。財界いいなりの自公政治を終わらせ、日本共産党が主張するように、労働者派遣法を抜本改正し、「『雇用は正社員』が当たり前の社会」にすることが求められています。
最悪失業率 自公の経済政策破たん
市田氏コメント
日本共産党の市田忠義書記局長は28日、京都市内で、7月の完全失業率が過去最悪の5・7%になったことについて記者に問われ、「麻生太郎首相自身は『経済対策が成功している』といってきたが、自公政権が進めてきた経済政策の破たんを象徴的に表している」と強調しました。
市田氏は「こういうときに、失業者が受け取る雇用保険の給付期間を、現在の90〜330日から180〜540日程度まで直ちにのばすことが必要だ」と提起。また、「大企業の『派遣切り』が横行したために、こういう事態になっているのだから、労働者派遣法を抜本改正し、首切り自由な労働法制を改めることが大事だ」と述べました。